色の選択と判断は、命がけです。とくにチラシは最初に読者の目に訴えるものは色彩だから、文案がどんなに良くても、色彩効果がビラ 編集 一切の死生を制することが多い。 どうしても怖じ気づいて、保守的な配色におちいりやすいここは 一番色の印刷効果を知って、一誹求主題にふさわしい攻撃力を カラー バランスに内蔵していこう。
色の失敗を防ぐには、安心できるまでラフスケッチでカラー原稿を作成すること、同一イメージのチラシ現物を貼付して模倣する、デザイナーにカラーデザインを頼みカラーラフを間にはさんで納得できるまで相談する方法があるが、経済性も考えて、 二色組み合せ方式を多用していきたい 。
色彩は、生活環境、労働能率、販売促進そして主張訴求などに大きな影響を放つので、ビラ、チラシ、ポスター制作の場合でも、色彩心理の分析、読者側の好みや時 代の流行、組織のデザイン統一システム(すべての色彩、造形、模様、形態のデザインを統一して楠成員や消費者の対組織イメジを向上させる手段)を総合して、色彩に対する基本方針を確立する。 このことを、色彩計画とよぶ。
色選びをする場合に、マンセル表色系の知識 色選びが役立つので紹介しておこう。アメリカの画家マンセルは、色彩を①色相、②明度、③彩度(純度)の三属性で、円周上に十分割して配列するやり方を考案した。色相環(しきそうかん)の特色は、対称の位置にある色相が補色関係になっているので、実用価値がたかい。
色相とは色合いのことで、明度は色の明暗のぐあいをさし明るい調子、暗い色調とよぴ、彩度はいろどりの浅をいい 澄んだ濁 ったとよばれる。
色 の感情性を色感(しきかん)という。
赤色系は暖色 ・興奮色といい、青 色系は茶色 ・沈的色といわれるのは、色彩に対する人間の感覚的な受けとり方を示す見方であろう。一般に明度が高いほど師円やかで、低いほど重く、彩度の高い色は美 しく派手で、低い色ほど素朴、地味に感じられやすい。
色感の一つに感情の連想語があるが、赤は活力、情熱、革命、注意。青は希望、未完、理知、めい想。緑は平和、安全、少年。黄は健康、功名、下品。灰が恐怖。白は清浄。黒が死、静寂とされるが、このような観念的な 連想用法は、特定色を除いて徐々にほろびはじめている。